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辻信太郎

 私は今月で満84歳を迎えました。
 前回のIRレターにも書きましたが、今日の日本は政治的に見ても経済的に見ても大変難しい時代に入っています。
 私が子供の頃、日本はまだ農業国、漁業国でした。それが、第二次世界大戦を経て、産業立国、工業立国へと日本はものすごい勢いで変化を遂げました。
 私がこのサンリオという会社の起業を考えた1955年頃というのは、それまで全てアメリカからの輸入品だったテレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機、乗用車が日本製に変わり、東京オリンピック、大阪万博を経て、日本が世界の工業立国に名乗りを上げ、「安かろう、悪かろう」だった日本製品が技術革新の結果、「良かろう、高かろう」になっていった時期でした。
 ところが、それから約50年、今や、その工業立国日本の地位は、韓国、中国をはじめとするアジア各国の技術進歩に脅かされるようになりました。各国がかつての日本のように、いえ、それ以上の勢いで技術革新を進めてきているのです。
 サンリオは、このような時代の流れの中で、競争の無い企業を目指し、著作権を持つハローキティなどのキャラクターを使ったキャラクターマーチャンダイジングギフト・カードビジネスを創業し、そのビジネスに邁進してきました。
 そして、ここにきて、最近の難しい状況に対応するため、人事を見直し、改革を柱とした新しい経営陣の導入を図り、これまでのギフト・カードビジネスからライセンスビジネスへの特化というビジネスモデルの変更を行ない、更なる発展を目指そうとしています。
 これからのビジネスモデルは日本国内でのビジネスから世界中の国々に対応するビジネスへと形を変えて行かなければなりません。それが出来なければ、今後における事業の拡大は望めないと思うからです。

 株主の皆様には、どうか、これからのサンリオのビジネスへのご理解と力強い応援をいただけますよう、心よりお願い申し上げる次第でございます。

2011年12月

株式会社サンリオ 代表取締役社長 辻信太郎

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